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捏造ミニカーの素晴らしき世界

コラム3 痛車とキャラクターミニカー

ミニカーにシールを貼る話

 日本におけるミニカーといえば「トミカ」が代名詞となっていますが、本来のミニカーの世界は標準スケールである1/43を中心とした、舶来品が主流であり、どちらかというとセレブで、ちょっぴりオトナなホビーでした。マッチボックス、トミカといった小スケールの登場により、ぐんと身近にになってきたので、「おもちゃとしての国産ミニカー」の歴史は意外に新しくはあるのです。
 そんな中、1970年代初頭、日本のミニカーメーカーの草分け的存在である米澤玩具(後のヨネザワ)が展開したのが「ミニカーとマスコミキャラクターのマッチング」でした。それまでもコーギーやディンキーなどのキャラクターミニカーはありましたが、国産車では1971年まで待たねばなりませんでした。
 初の国産キャラクターミニカーである「ダイヤペット No.275 帰ってきたウルトラマン マットカー」の大ヒットは、瞬発力の乏しかったアイテムであるミニカーというジャンルにとっては、一種のカンフル剤の役目を果たしたのです。
「既存のアイテムにシールや印刷を施してキャラクターアイテムとする」という手法は、古(いにしえ)の時代より、キャラクター商品の王道でありました。果たして米澤玩具は、既存のキャスト(金型)にシールを貼ってキャラクターアイテムとして発売します。 またトミカもその展開の一環としてキャラクターミニカーを発売しています。とはいっても米澤玩具同様に既存のキャストにシールを貼っただけのものでありました。
 こうしたミニカーは一部をのぞき、一回生産で終了すること、子供が購入するために美品での現存率が低いこと、当時はミニカーファンからもゲテモノ的な目で見られ、珍品的な存在であったことから、近年、その市場価格は高騰しています。また、職人による手作業により少数ロッドで成型できる『怪獣ソフビ』と異なり、ダイキャスト成型によるミニカーは、おいそれと復刻できるものではありません。しかし、どのキャストも生産期間は長いので、ジャンクなどの状態ならば当時ものが比較的容易に入手可能です。また、一部のクルマはメーカーにこだわらなければ現行商品として発売されていたりします。もともと1970年代のキャラクターミニカーは、既存のキャストにシールを貼っただけのもの。ならば、キャストを入手してシールを作ってしまえば、簡単にこれらのアイテムを自分で復刻することがきるのです。
 フェイクとかリプロとかいえばシャレオツな感じではありますが、要は当時のミニカーのパチモンを作るわけです。そうなると、劇中に登場したけど、発売しなかったアイテムや、勝手に当時風にカスタムしてみるのもアリかもしれないと思い出します。
昨今、実車の世界では『痛車』というジャンルがあります。お気に入りの萌えキャラの図案で愛車をステッカーチューンするというものですが、これは1970年代のキャラクターミニカーがちょっといびつに進化した姿といえるのではないでしょうか?

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