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コラム2 怪獣ソフビとミニカー

レトロタイプ怪獣ソフビのはなし

 マルサン・ブルマァクから発売されたソフトビニール製の怪獣人形は、怪獣玩具の代名詞でありました。今日的な目で見るならば、ディフォルメされた造形はどこかかわいらしく、TVの怪獣とはまったく違った解釈で造型されているもの少なくありません。当時の子供たちにとって、それらは「どこか違うなぁ」とは思いつつも、唯一の商品でもあるので、それはそれは思い入れのあるアイテムとなったのです。後年、『怪獣ソフビ』もリアル志向になり、ガレージキットなども生まれたことによって、TVや映画で見た怪獣の姿に近づいた立体物が数多く発売されています。そんなときに当時の子供だったオトナはふと思ってしまったのです。
「あのころに遊んだ怪獣人形がほしいなぁ」と。
 そうして始まったのが、ヴィンテージの収集です。骨董屋や、古いおもちゃ屋さんの倉庫などから当時のおもちゃを探すわけです。これにより、中古市場が出来上がり、当時の『怪獣ソフビ』人形の価格は急騰していきます。
そこで始まったのが、現存する当時の金型を使って再生産をする「復刻」です。
 また、当然のことながら、当時の怪獣はすべて商品化されたわけではありません。「もし、マルサン・ブルマァクがあの怪獣を発売したらおもしろいよね?」という、マニアの酒飲み話の世界を実現させたのがいわゆる「マルブルタイプ」あるいは「レトロタイプ」というカテゴリーです。この「レトロタイプ」というジャンルは「可愛い」と「こわい」のバランスのさじ加減にセンスが問われるために、一種のPOPカルチャーとしての側面も帯びてきます。  つまり、古い子供のおもちゃであった『怪獣ソフビ』は、「当時品の復刻」「未商品化アイテムの製品化」という流れを経て「ホビーグッズ」への変質を経て、「ポップアート」へと変貌を遂げているのです(これはあくまでも私見ではありますが、私はこうしたアーティスティックな作品には価値をまったく見出してはいなかったりします)。
パチ車はこういった文脈をそのままミニカーに落とし込んだものです。

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